後立山連峰
(五龍岳〜鹿島槍ヶ岳〜爺ヶ岳)
(蓮華岳〜針ノ木岳〜種池小屋)
五龍岳 | ゴリュウダケ | 標 高 | 2814m | 日本百名山 |
山 域 |
北アルプス |
鹿島槍ヶ岳 | カシマヤリガタケ | 標 高 | 2899m | 日本百名山 |
山 域 |
北アルプス |
爺ヶ岳 | ジイガタケ | 標 高 | 2670m | 日本三百名山 |
山 域 |
北アルプス |
登 山 記 録 | |
登山月日 | 2012年8月3日〜8月5日 |
登山経路 |
第一日目 |
行動時間 | 第一日目5時間30分 第二日目9時間45分 第三日目5時間 合計 20時間15分 (休憩時間を含む) |
天 候 | 第一日目 晴 第二日目 晴 第三日目 晴 |
メンバー | 単独 |
情 報 |
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アクセス | 白馬五龍ゴンドラ駅はスキー場で国道からすぐ先で駐車場完備 |
トレイル | 遠見尾根は緩く登ってゆき五龍山荘までは歩きやすいトレイル 五龍岳〜鹿島槍ヶ岳は岩稜帯でアップダウンが連続する 鹿島槍ヶ岳〜爺ヶ岳〜扇沢登山口はよく整備された人気のトレイル |
水場・トイレ | 登山口と各小屋以外にはない |
その他 | 岩稜帯はスリル満点の登山が楽しめる |
山行記 <第一日目>
白馬五龍のテレキャビンの始発は7:30である。今日は遠見尾根を五龍山荘テント場までの5時間コースであるから、急ぐことも無く7:30頃エスカルの駐車場に付いた。平日のせいか駐車場はがらんとしていた。8時にテレキャビンに乗り、アルプス平までは10分ほどで着き、更にリフトに乗って登山口に着く。ちょうどアルプス花祭りが開かれていて、高山植物園を散策する者も何人かいた。登山口は遠見尾根の末端で、最初は少し傾斜のある登山道になって見返り坂まで続いていた。登山口から30分ほどの見返り坂は休憩ポイントでザックの点検や水分補給にはもってこいの場所である。ここからは小遠見を目指す。緩く上ってゆく遠見尾根は整備も行き届いてとても歩きやすい。登山道から少し外れる小遠見はパスして中遠見に着く、ここも標識と岩場に慰霊のレリーフがあり、休憩ポイントで先行グループが休憩していた。ここでもザックを下ろし水分補給する。中遠見からは少し下って大遠見を目指す。大遠見の標識は稜線の巻き道であって休憩ポイントにはあまりよくないので、稜線に上がって見晴らしと風通しのよい場所で休憩した。次は西遠見である。高度が上がってきて五龍岳がだんだんと近づいてくると雪田の残る西遠見に到着した。先行していたグループがぐったりしながら休んでいた。私も雪田の雪をかじって喉を潤す。西遠見からはわずかで遠見尾根の終点で白岳へのやせ尾根を下るようになり、先行者がよく見える。一気に傾斜を増し、ざれた登山道と変わり完全に北アルプスの高山帯となった白岳に登り上げてゆく。左側には五龍岳の巨体と鞍部に五龍山荘の赤い屋根が見えて登山道脇にはシナノキンバイなどが目を楽しませてくれる。五龍山荘の高さまで肩を並べてから更に白岳への山頂稜線を登りきると唐松岳方面の展望が開けた。唐松岳からの道を合わせると五龍山荘へは10分ほど下ってテント場に着いた。まだ昼の1時半過ぎでテントを張り終えた後も長い時間展望を楽しむことができた。 <第二日目> 隣のテントは3時におきて食事もとらずにテントを撤収し暗いうちにヘッデン点けて五龍岳目指して出かけて行った。私も3時半には起きて朝粥と餅入りの味噌汁を腹に収め、4時半前に出発することができた。五龍岳への登りは最初は岩稜のしっかりした道をゆっくりと登り、最後は岩場を越えて、テント場からは1時間で到着した。夜明けの山頂からは360度の展望を楽しむことができる。これから向かう鹿島槍ヶ岳が朝日を浴びて輝いているが、「本当にあそこまで行けるのだろうか」と思うほど遠く離れて聳えていれば、ここに長居をするわけにはいかない気分になる。 五龍岳からは岩場を一気に下る。しかし足場はしっかりしているので心配ないが、落石などを起こさないように慎重に鞍部に下る。一安心してザックを下ろし汗をぬぐう。前方を見れば岩稜帯が連綿と連なって見える。まず最初はG5の岩場を越えて行き、更に緩むことの無い岩場が連続していた。しかし危険場所には梯子や鎖が設けられていて安心して歩くことができる。休憩ポイントの口ノ沢のコルの手前だけは這い松の中緩く下る。口ノ沢のコルでザックを下ろしゆっくりと休憩を取り、ここから八峰キレットまでは1時間半の行程を確認する。天気は今日も最高で縦走路の右側には黒部川を隔てて常に立山・剱岳を望みながらの稜線漫歩が続く。口ノ沢のコルからは少し高度を上げて行き、やがては鎖場の連続する岩場を乗り越えて八峰キレットに続いていた。八峰キレット小屋には五龍岳から3時間半かかって9時半に到着した。キレット小屋は白馬館が経営する小屋である。小屋でスポーツ飲料を購入し喉を潤し10分ほど休憩しいよいよキレット越えである。
小屋脇の梯子場を登ると「ここがキレット、バランスを整えて慎重に」の看板が掲げられていた。2箇所の鎖場を通過するとまさに切れ落ちたキレットの核心部に来る。反対側からの登山者が慎重に進んでくる。そして梯子場を登りきるのを待って私も梯子を下り、鎖を頼りにトラバースし、キレットを亘りきる。キレットの反対側は梯子場になって少し下っていた。恐る恐るキレットを覗き込みカメラを向けたが光線の関係でその高度感を伝えることが出来なかった。富山県側のキレットに移るとやはりバンドを巻いていて危険地帯は突破した。危険地帯は突破したもののそこから先は岩稜を手足を使って鹿島槍ヶ岳北峰に登って行く。疲れた体に一番こたえるところであるが、先行する登山者がよい目標である。何回か岩場にザックを預け息をつなぎながら北峰と南峰を結ぶ吊尾根にはキレット小屋から1時間40分ほどかかった。標高差は500m位はあったのだろうか。吊尾根にザックを下ろし北峰に向かう。京都から来た夫婦と日本海から太平洋まで北アルプス・中央アルプス・南アルプスを縦走しながら太平洋まで歩くという「トランスジャパン」にトライする大学生が一緒の北峰となった。30分で北峰を往復した後、再び重いザックを担ぎ吊尾根越えて鹿島槍ヶ岳の本峰・南峰に向かう。南峰への登りも厳しかった岩稜帯を締めくくるに相応しい岩場であった。岩稜の縦走路の終点が鹿島槍ヶ岳山頂で、五龍山荘からは約8時間の行程で12時過ぎに到着した。山頂には反対側から登りついた団体登山者が溢れていた。剱岳方面の展望を見ながら昼食休憩であるが日除けの場所が無い。 5分ほど下って冷池山荘で幕営手続きを済ませ、ビールと飲料水を確保しテント場に戻りテントを張る。今日もまた日の高いうちからテントの中で酒を飲みながら時間をすごした。 <第三日目>
今日は冷池テント場から爺ヶ岳に登って種池山荘から扇沢に下る半日コースである。急ぐことは無いと思えどもテント場が3時頃からざわつき始めればゆっくりとはしていられない。結局4時前には起きて朝食をとりテントを撤収パッキングを済ませ、6時前にはテント場を出ることが出来た。冷池山荘に下り、トイレを済ませると6時10分に冷池山荘を出発することが出来た。山荘からは少し下るがすぐに爺ヶ岳への登りになるが、緩くよく整備された登山道はとても歩きやすい。大町市鹿島の大谷原への道を分ける場所で振り返ると鹿島槍ヶ岳が今朝も朝日を浴びて輝いている。爺ヶ岳へはハイマツの中の道で見晴らしも良く、まさに北アルプスを歩いているという醍醐味が味わえる。爺ヶ岳中峰はパスして南峰には冷池山荘からコースタイム通り1時間半で到着した。三角点が中峰にあることを知り踏み忘れたことを後悔するが後の祭りであった。冷池山荘から前後して歩いてきた団体客が登り付くのを待って山頂を譲り種池山荘への道を下る。この爺ヶ岳から種池山荘に下る道こそ私の北アルプス名場面の一つである。ハイマツ帯とお花畑を前方に立山・剱岳を望みながら赤い屋根の種池山荘はまさに絵になる景色である。種池山荘周辺はチングルマの群生地で今が盛りに咲き誇っていた。 白馬五龍の高山植物園は花祭りで賑わっていて一昨日の静寂が嘘のようで、広い駐車場も満杯であった。車の脇で汗でぬれた着衣を着替え車に乗って帰宅した。
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日本二百名山 | 針の木岳 | ハリノキダケ | 標 高 | 2821m |
山 域 |
北アルプス |
日本三百名山 | 蓮華岳 | レンゲダケ | 標 高 | 2798m |
山 域 |
北アルプス |
登 山 記 録 | |
登山月日 | 2001.8.4〜8.5 |
登山経路 | 8/4 扇沢〜大沢小屋〜針の木雪渓〜針ノ木峠〜蓮華岳〜針ノ木峠(テント泊) 8/5 針ノ木峠〜針の木岳〜スバリ岳〜赤沢岳〜鳴沢岳〜新越山荘〜岩小屋沢岳〜種池小屋〜扇沢 |
行動時間 | 登り 下り 合計(休憩時間含む) |
天 候 | 曇・雷雨・快晴 |
メンバー | 親子二人連れ登山隊 |
情 報 |
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アクセス | 扇沢まで観光道路 |
トレイル | 雪渓歩きと岩稜帯 |
水場・トイレ | 水は雪渓下部と各小屋で |
その他 | 蓮華岳のコマクサは見事 |
山行記
8/4 針の木雪渓を上り、針ノ木峠に着く寸前に雨が降り出しました。テントを張り終えると間もなく、雷鳴とどろいて約1時間の雷雨、雨の上がった後、蓮華岳ピストン、コマクサが今が盛りと可憐な花びらを開いていました。強風吹きすさぶ夜は、テントが吹き飛ばされるのではと心配しました。
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