一昨年も湯殿山目指してきたのだが、石跳川を上流まで行きすぎて左の台地に上がり損ねるという失敗をしてしまい、湯殿山を見上げるだけで引き返した苦い思いのある湯殿山である。
ネイチャーセンターから１０分も石跳び川沿いに進むと左側に上がるトレースがあって後はそれなりに登高をするだけであった。ブナの若木の美しい中飽きることのない景色が続き、後方を振り返ると朝日連峰の以東岳など思い出の山々が見えて懐かしい。樹林帯が切れると大雪原の斜面が広がっていて、どこからとなくスノーシューで歩いたトレースがあった。ネイチャーセンターから出たスノーボーダーがスノーモービルを使って石跳び川沿いを登ったものと思う。トレースを追って雪原を登り稜線に出ると一部藪が出ていて、雪割れしたところもあったが、危険を感じるほどではなかった。２度ほどの高みを越えて湯殿山山頂には２時間少々で登りついた。山頂標識はなく藪の中に傾いた三角点があった。山頂で軽食をとりながら休憩していると姥ヶ岳方面からスノーボードと山スキーの混成の若者が登ってきた。石跳び川上流に滑り込むという若者を見ながら私は登ってきたコースを滑降した。大斜面の滑降はとても気持ちが良く、樹林帯に入ってのツリーランも楽しいものであった。念願の湯殿山は山スキー登山の第一弾ということである。

金峰山を下りた後カーナビを温海岳山頂にセットして走ると温海温泉に入る手前で山中に入り、未舗装の荒れた林道をぐるぐると走り温海岳山頂に続く道に入ることができなかった。下り着いた山五十川のJA]職員に温海温泉グランドホテル付近から山頂に続く道路の入り口が有ることを教えてもらった。
温海温泉に走って難なく山頂へ続く遊歩道兼用の車道に入ることができた。山頂にあるNTTなどの施設の管理用道路の車道は一部簡易舗装され狭いながらも安心して走ることができる。管理道路の終点まで車を付けると小広い広場でベンチも設けられた温海岳山頂であった。山頂は草叢に覆われていてあまり上る人も少ないのではと思わせられた。眼下に日本海も見えるが、ガスリ気味で展望は今一であった。山頂標識と三角点をカメラに収め狭い車道を慎重に運転して温海温泉に下った。